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2011'06.19.Sun

GS1姫条誕生日SS「ジューンブライド」

ちょこっと遅れましたけれど、姫条さんお誕生日おめでとうのお話を。
年齢間違ってないかな?
2011年リアルタイム年齢での大人姫条設定です。
てか、タイトルでおおよそ内容わかるかもですね。
姫条×主人公前提の、奈津実視点、葉月友情出演なお話です。

で、結局まだサイト等にUPしきれてないですが、
去年の10月に合同誌で出させてもらった
「トライアングル」なお話の続編と思っていただければ。

そちらはそのうち、近日中にはUPしたいと思います……。
なので、その際には合わせて読んでいただければとも思いまーす。


ちなみに、久しぶりに奈津実視点にしたのは
CVの川上とも子さんが逝去されたことに対しての追悼の意味も兼ねて。
(にしては報われてませんけれど)


同内容、pixivにも上げてます→http://www.pixiv.net/novel/show.php?id=344929




ジューンブライド






 6月18日、土曜日。天候、曇り時々雨。
 結婚式日和としては残念ながらビミョー。
 空はうっすらと明るいけれど、ミストシャワーみたいな雨が降ってる。
 せっかく自分の誕生日が結婚記念日になるというのに、きっと新郎であるアイツの日頃の行いが悪いせいに違いない!
 そんなことを思いながら、アタシは挙式会場から披露宴会場へと傘をさしながら移動していた。
 移動って言ってもそこからそこ、同じ結婚式場のチャペルからパーティースペースへの移動なんだけどね。
 出席者がぞろぞろと、式場が用意してくれたおそろいの傘で歩いているわけですよ。
 大した雨じゃないから、傘さすのも面倒なんだけどね。
 まあ、せっかくのパーティードレスだしね。

 花嫁は誰かって?
 残念ながらアタシじゃないんだよねー、これが。
 アタシの高校時代からの大っ事な親友。
 あ、「残念」ってのに深い意味はないよ?
 アタシが花嫁じゃないのが残念ってだけで。
 いやいや、アタシがウェディングドレスじゃないのが……ええと、分かりにくいよね。
 姫条と結婚したのはアタシじゃないのが残念、ではないよってこと。
 単に、24歳のお年頃だけど、まだ結婚してないですよってだけの話ね。
 そうそう、深読みはしないでよね。

 まあ、アタシも昔はアイツのことが好きだったからねー。
 そのことでちょっとあのコともギクシャクしてた時もあったっけ。
「アンタなんかに譲れない、ライバルだー!」
 なんて一方的にVS状態にしちゃったけど、それでもいちいち絡んでくるあのコをキライになることなんて出来なくて、結局仲直りしたんだよね。
 あのコと元通り仲良く遊びたいってのもあったけど、姫条と一緒のあのコの顔、そしてあのコと一緒の姫条の顔見て、あーなんかアタシの入る余地なんてこれっぽっちもないよねー、みたいな?
 そんな感じで自ら白旗を揚げました、というワケでオシマイ。チャンチャン。


 二人が同じ高校からの付き合いということもあって、参列者には見知った顔も多かった。
 一緒に待ち合わせて来た珠美に志穂、相変わらずセレブリティなミズ吉お嬢。
 男子も葉月とか鈴鹿とか、守村くんとか三原色サマまでいたっけね。
 後はそうそう、ヒムロッチと理事長まで!
 理事長はともかくとして、ヒムロッチは今でもはば学で先生やってるんだよねー。
 髪型変わってたから驚いたよね。
 アンドロイドでも髪型くらい変えるか、うんうん。
 ともあれ、こんな面々が二次会とかじゃなくて挙式から参加してるんだから、あのコ達の交流の輪にはびっくりだわー。

 葉月は特に二人と親しかったんだよね、高校の時から。
 傍から見てて「あー、三角関係じゃん」なんて思ってたっけ。
 ちなみにその頃アタシはもう姫条のこと諦めてたから、四角関係とは言わないからね。
 どう考えたって合わなさそうな姫条と葉月が、あのコを挟んで火花散らしながら、よく三人で遊んでたみたいでさ。
 結局卒業式の日をキッカケに姫条と付き合い始めたみたいだけど、葉月とも多分なんかあったと思うんだよね。あのコは何も言わないけど。

 ちらちらとあたりを見回して、そんな葉月の姿を探す。
 移動する列から少し離れて、傘もささずにふらーっと歩く超イケメン発見。
 さすがはモデルさま。
 昔は「お高く止まってる」なんて、批判的に見ちゃってたっけ。
 あれは、単に無愛想っていうか、人付き合いに慣れてない葉月の性格のせいだったんだよね。
 ちょっと悪いことしたなー、って反省したよね。


「ね、傘いらないの?」
 アタシが使ってた傘を差し掛ける。
 さすがに180cm越えの身長は高いなぁ。
 ああ、でも姫条はもっと高かったっけ。
 とは言っても、アイツの隣はあのコの物だったけれど。
「構わない……あまり降ってないし。それより濡れるだろ、お前」
「じゃ、お言葉に甘えて」
 どうせそういう答えだろうとは思っていたけれどね。
 全然高さの違う肩を並べて歩みを進める。
 本当は、隣にあのコを置いておきたかったんだろうなと思う。

「アタシさ、今日ちょっと心配だったんだ」
 傘を差してるから、葉月がどんな顔をしているかなんて見えない。
「もしかしたら『お前には渡さない!』なんて言って、あのコを連れて逃げちゃったりしたら、なんて思ってたりしたんだから」
 葉月があのコを好きだったのを知ってる。
 こういうのってベタな漫画とかドラマの展開で、リアルにそんなの起こらないとは思うけど、それでもやっぱり心配で。
 葉月に手を引かれて逃げるなんてことになったら、あのコが選んだのは葉月だってことになるわけで、そしたら姫条がかわいそうだからなんて思ったから。
 ……あれ? 「姫条が」かわいそう?
 アタシ、なんかおかしいよね。
 この期に及んで、まだ姫条を中心に考えてるって。
 ホント―― バカだわ。

「ふっ」
 あ。今、鼻で笑われた。
「同じこと言われたんだ、姫条に」
 そりゃそうよね、姫条だって心配するよね。
「姫条にも言ったけど、あいつは俺の手を取らない。
 困った顔はさせたくないから」

 葉月もまだあのコのことが好きなんだなって確信した。
 ただ、アタシとは違って、好きな人の幸せを願っているところ。
 アタシだって、あのコの事好きだよ。
 だけど、それ以上に、まだ姫条って存在が大切で、そしてそれを傷つけてほしくないって思っている。
 アタシと葉月が持っているのは、似ているけど、違う想い方。
 葉月は幸せを願っていて、アタシは不幸にならないことを願ってる。
 そんな、一見似ていて、深層で真逆の違いに気付かされてしまったワケで。


「なあ、藤井。みんなの笑顔、撮って回るんだろ」
 趣味から始めたカメラだったけど、今はそれがアタシの仕事。
 今日は半分プライベート、半分仕事って感じで、仕事用のカメラ持ち込んでいっぱい撮影するように頼まれてる。もちろん、報酬は払うから、と。だけど、普通に出席者としても楽しんでほしい、と。
「それなら、お前がいい顔してないと駄目だろ」
「はーい、分かってますよ。ちゃんと出来るから……多分」
「……悪い、余計なこと言ったせいだな」
「分かってるなら、反省しろ」
 なんて言いながら、顔をしかめてベーっと舌を出す。
 すると、ふっと浮かべる王子の微笑。
 あ、ヤバイ。これは客観的にカッコイイわ。
「そんな顔出来るなら、笑わせられるな」
 意外と一言多いのね、コイツ。

 パーティースペースのある建物まで、きっと1分もなかったこの会話。
 ジューンブライドの影で終わっていった恋たちを、さあさあと降る雨がキラキラと光る小さな雫に変えていく。
 いつか、そのうちアタシがあのコみたいなウェディングドレスに身を包む日が来たら、姫条ご夫妻に見せつけてやらなきゃね。



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麻里奈

とても好きです、こういうお話。
なっちんが可愛くて、葉月くんいい男すぎて、出てきていないのにまどかと主人公が愛されるカップルだって伝わってきて。
「幸せを願うのと不幸にならないことを願うことは一見似ていて真逆」
って、あーーーって感じでした。
トライアングル、読むの楽しみにしています。
素敵なお話ありがとうございます!
まどか、おめでとう(*^_^*)

2011/06/19(日) 13:25:26 | URL | [ 編集]

イズミ

>麻里奈さん

ご感想ありがとうございます!
姫×主とか言いながら、カケラもでてないおはなしでしたが
楽しんでいただけてよかったです~。
やっぱり、好きだった人に対する想いは複雑に残っちゃうんじゃないかなって。
葉月は達観しちゃってますが、なっちんは、主人公さんが親友だとしても
それでも姫条への気持ちが根っこのところで忘れきれないかもなーと思いまして。
「トライアングル」のネタバレ的なお話になってしまったのですが
そのうちUPさせていただきますので、おまたせして申し訳ないのですが
楽しんでいただければな、と思います!

2011/06/21(火) 10:42:12 | URL | [ 編集]

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