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2012'08.05.Sun

三国恋戦記孟花SS「空っぽな微笑み」

まだ恋戦記、全員クリアしていないんですけどね。
どうしても孟徳の鳥籠ED(バッドED)の続きが書きたくなって!!
なんだか色々な要素が途中で浮かんでは書きしただけで
ほとんど読み返していない文章なので
ちょっと迷走気味な気もしますが、
短めの文章でえーいとUP。

猛徳視点。
ぶっちゃけ、暗いだけのお話です。

では、以下にて。





空っぽな微笑み



「孟徳さん、来てくれて嬉しいです」

 微笑む彼女はかわいい。
 その言葉も、嬉しい。


 彼女を利用した襲撃事件以降、俺はまたひとつ、心を切り落とした。
 彼女の自由を奪い、軟禁状態にして手元に置いておく。
 もうこうするしか彼女を守れなくなってしまったのだ。
 やってきた時と同じように、いつまた急にいなくなってしまうかもしれない。
 あの本が無くなれば、元の世界に帰ることはできないという。
 けれども、元いた玄徳のところへと行ってしまうかもしれない。
 玄徳でなくとも、市井に混じってそこで生きることを選ぶかもしれない。
 そうならないように、閉じ込めた。
 さすがに鎖で繋ぐことはしなかったけれど。

「君はここから出ないようにね。使用人たちにもそう伝えてある」

 彼女は賢いから、その言葉の意味もよくわかったようだ。
 もしここから勝手に出るようなことがあれば、使用人たちが罰せられる。
 やさしい子だから、自分のせいで他人が傷つくのを恐れる。
 俺はそういう彼女のやさしさも利用した。
 逃げようとする気持ちを封じ、見えない鎖で繋いだ。


 彼女の元へ行くたびに、似合いそうな衣や、珍しい菓子などを持っていく。
 けれど、以前みたいな笑顔は見られなくなってしまった。
 自分がこうしたせいだから、しょうがないんだけどね。

 彼女を閉じ込める鳥籠の中。
 口付けを交わし、肌を重ね。
 抱きしめても一方的なだけで、何も返ってこない。

「好きって言ってくれないの?」
「……孟徳さん、好きです」

「愛してるよ」
「……私も、愛しています」

「笑ってくれないの?」
「……笑ってますよ?」


 自分で言わせておいて、心のこもっていない彼女の言葉に傷つけられる。
 ああ、こうして俺は彼女を「変えて」しまったんだな。
 空っぽな微笑みを見て、いつまでそれをかわいいと思えるのかなと考えた。
 それでも、彼女の言葉は嬉しい。
 嘘は言っていないから。
 ただ、中身がない空っぽなだけ。

「花ちゃん、好きだよ」
「……はい、私も好きです」


 恋し合うだけの関係を結んだのは数え切れない。
 けれどだんだん飽きが来る。
 俺に好かれ続けようとする女とは違う彼女。
 ならば、彼女は他と違うから、ずっと好きでいられるかもしれない。

 俺のことなんて怖いだけなのかもしれない。
 嫌いなのかもしれない。
 だから、こうは尋ねられない。
「俺のこと、嫌い?」って。
 きっと嘘が返ってくるだろうから。


 ああ、どうしてこんなことになってしまったんだろう。
 彼女を壊してまで、側に置いておきたかっただなんて。
 後悔を抱きながら、今日も彼女の微笑みに迎えられる。

「孟徳さん、来てくれて嬉しいです」


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